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書籍タイトル:地域にねざす青年たち 研究所報第3集

地域にねざす青年たち
  • 一般定価

    1,320円(税込)

  • 発行

    日本青年団協議会

  • 目次

    • 発刊にあたって
    • 第一章 都市青年の組織化のために
    • 第二章 青年団の学習活動
    • 第三章 ふたたび高校生の青年団加入問題を提起する
    • 第四章 青年団活動における地域づくり活動の展開
    • 第五章 市町村財政の確立にむけて
    • 第六章 研究所活動の成果と課題
    • 補章 朝鮮民主主義人民共和国の青年運動
    • あとがき

はじめに

研究所が再発足して三年間が経過した。青年団研究所は全国の青年団の組織状況を把握し、青年団運動の展望を見い出すため各分野での調査研究活動を行ってきた。青年団運動の前進にとって、青年団の実情を冷静に分析し、客観的な資料によって青年団の可能性を科学的に見とおすことはきわめて重要なことになっている。いうまでもなく、青年団運動は青年運動の一分野である。しかし、青年団運動は青年運動の二股的な、たんなる一分野ではない。目本の青年運動を担う中心的な存在として、また地域づくりを担う最も重みと可能性をもった青年集団として、その盛衰は日本の青年活動全般に大きく影響する。またこれまで青年団は地域づくりの中核的役割もはたしてきた。その意味から青年団運動の方向は日本の地域社会モのものにも重大な影響を与えるものである。

私たちは、常に青年団を発展させる立場から調査研究活動を行ってきた。しかし、青年団を発展させる立場とは、青年団運動の弱点や欠陥をおしかくすことを意味しない。むしろ私たちの組織がもっている欠陥や不充分な点を明らかにし、そのことを克服するための対処策や方向性を明らかにすることこそ大切である。青年団運動の前進にとって、自らの弱点を明確にし、そのことを克服するために、謙虚な気持ちで活動や運動を改善する気風はきわめて重要である。

青年団は高度成長期、その組織と活動を著しく減退させた。青年団員そのものにも青年団活動にたいする自信と誇りが失われてきた。地域で生活し青年団活動に身をおいていることが、地域と事故を形成しているという確信も消えかけてきた時期があった。しかし、青年団とその運動は地域で消えることはなかった。どんなに青年が少なくなろうとも、どんなに地域の崩壊がすすもうと、青年としての情熱と仲間意識に支えられた青年団活動は、いたるところで新たな息吹をみせてきた。この息吹こそが、研究所の再生を促し、研究所を支えてきた源泉である。

青年団活動は社会的な状況変化、とくに青年層における状況の激変にともなって、きわめて困難な側面もみうけられることは事実である。組織力の低下が現実的な数字で裏付られ、「共同学習」いらいの青年による自主的な学習教育活動が全般的に低下していることも、いなめない。にもかかわらず、青年団運動に新たな胎動かきこえはじめている。新たな青年団運動への展望がかすかに見えはじめてきたともいえる。それは平和運動、地域づくり運動への意欲のあらわれであり、そのための前むきな組織づくりへの意識である。

青年が本来もっている進取性と行動力が燃えるような情熱をもって実践されるとき、青年は人間としての自己をとりもどすであろう。そうした行動の先頭に青年団がどうしたらなることができるだろうか。研究所の所報第三乗は、必ずしもこうした課題に疸接にはこたえていない。しかし、こうした青年運動への展望を前提として、各論文は書かれている。

所報第三乗はあくまで研究所の研究の過程の発展であり、結論ではない。全国の仲間が青年団の展望をきり開くため、積極的に意見をよせていただくことを期待したい。

1983年5月
日本青年団協議会会長 城吉信

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